タイ修行紀行 その1
皆様申し訳ありません!ブログの更新が遅れてしまいました!
さてさて、先週の木曜日から日曜日にかけてタイに行ってきたわけですが、ただただ遊びに行っていたわけではありません。
タイで修行して参りました
タイの医学部の大学でご遺体をお借りして、透視装置を使用した神経ブロックの方法を勉強をしてきたのです。
3コース中私はアドバンスコースでの参加となりましたが、周りの皆さんや講師の方々のレベルの高さに驚かされました。正直なところ私、結構自信家でして誰よりも神経ブロックをしている気がしていましたが、透視でのブロックとなるとまだまだだと実感しました。透視とは何かはまた後で説明しますね。
これまでにも、タイには大学時代に二回ほど行ったことがありますが、最近ここ10年以上海外経験のない私はとても緊張しました。では、なぜタイかというとタイはご遺体。つまり亡くなった方のお身体が下記の理由で手に入りやすい状況下にあるようです
タイの主要な宗教は仏教であり、多くの人々が「功徳(プン)」を優先するために献体を行います。
献体は、自分の死後に医学の発展や善のために行う行為とされ、非常に尊ばれています。 特に、タイ王国の王室が献体を奨励してきた影響も大きく、多くの人がこれに賛同しているとのことです。
その他の理由としては、タイでは王室が医療・教育分野の発展を支援しており、解剖学教育もその当然として推進しています。
政府も献体を奨励し、適切な措置を経て献体が大学や医療機関に提供される仕組みが出来上がっているというわけです。
そして、
タイといえばタイ料理でしょう
みんなで行ったTHE LOCALという店は一生の思い出に残りましたのでご紹介しておきます。
この店は、本格的な伝統料理で各地の伝統的なレシピを再現していて、地元の食材を使用しているらしいです。歴史的な建築とインテリアも100年以上前のタイの伝統家屋を利用したクラシックな内装でタイや文化歴史を感じることができます。
ご飯の中でも美味しかったのはトムヤンクンですね!!!!
さて、
研修の方はというと
透視装置というものを使用した神経ブロックを学んできました。
まずは神経ブロックとは?透視装置とは?ですよね
神経ブロック(Nerve Block)は、局所麻酔薬を神経周囲に注射し、痛みの信号を遮断する医療処置です。主に当院では、超音波装置や透視装置を使用して行ってます。
もう通われている患者様はご存知かと思いますが皆さんを私は針でブスブス躊躇なく刺します。
基本的には私は超音波装置を使うのが好きです。超音波は簡便に筋肉や靭帯、そしてターゲットとなる神経を出すことができます。
体の神経の至るところ全て出すことができるので、ほとんど超音波をマスターすればことが足りるのです。
超音波(エコー)
こちらは坐骨神経
しかし、何で透視装置を使用した技術が必要なのかというと。
超音波では見えないところがあるからです。
そうそれは骨の後ろ
骨の後ろは超音波のビームが届かないので脊髄の近くや骨で隠れたりするところははなかなか行うことができないのです。狙った場所へ安全に針を持っていき造影剤を注入することで的確に処置ができるということです。
こちらは胸部の神経根ブロックですが、椎弓に当ててから滑らせて潜らせるなどいろいろ工夫して行うのです。
透視画像
そこで、透視での技術を学んできたというわけです。もちろん今までも透視装置を使用して行っておりましたが、研鑽はやはり必要ですしもっと上手い先生から学ぶことは刺激になります。
超音波も透視もどちらがいいかは使う先生でまちまちですが、両方使えればそれはもちろんさらに良いはずです。2つの装置の足りないところを補え合えれば最強ですよね。
当院ではラッツカテーテルを透視下で行っておりますが、今後はさらにレパートリーが増えると思います。その時はまたブログにも書きますね!
全ては、より良い治療を行うため!
勉強、研鑽し続けて参ります!応援よろしくお願いします。