皆様、おはようございます。

毎日暑いですねー❗️

夏だから当たり前なんですがこう暑いとなかなか外に出るのも億劫になりますよね。といいながら、昨日は弾丸で京都に行き、清泉クリニックの時に一緒に働いていた三間先生の開業祝い(内覧会)大阪へ1泊2日で行ってまいりました。

三間先生のクリニックの設備は凄くてびっくりしました^_^自分もつい８ヶ月に内覧会をしたばかりなのでこの日の緊張はまだ覚えてます。

と、いうわけで当院も皆様のおかげさまで、開業して無事、早いもので半年以上が過ぎました。そこで当院に来られた患者様の疾患統計を出してそれについてどんな病態なのかを説明して行こうと思います。

2024上半期当院に来られた患者様疾患別　ベスト５について　お話しいたします

 

 

さて、早速第５位から参りましょう。第５位はなんと、ペインクリニックならではの疾患とも言える。あの病気。

そう、３６３人で帯状疱疹後神経痛（PHN）がランクインしました。患者数第５位！？　１位じゃないの？と思われる方もいらっしゃると思いますが、そこは当院の特色で整形疾患の方が正直圧倒的に多い傾向にあります。

でもですよ。

帯状疱疹後神経痛、、多いです！僕が大学にいた時よりも圧倒的に増えている気がします。最近特に多い気がします。それは高齢化に伴っていることが最大の要因だとは思いますが、コロナも大きく関わっているのではないでしょうか？

 

さて、そのPHNとはいったい何ものか？

こんなメジャーな疾患なのになぜこんなに苦しむ方が多いのか？

そこについて解説していきます

 

 帯状疱疹後神経痛（PHN）

まず、帯状疱疹後神経痛（PHN: Postherpetic Neuralgia）は、水痘-帯状疱疹ウイルス（VZV）（ヘルペス・ゾスター）に続いて発生する慢性的な痛みです。

つまり、皆さんが小さい時にかかった水疱瘡のウイルスが原因で起こる病気なんですね。水疱瘡のウィルス、ヘルペスウィルスはいつも皆様の体の中にいて免疫が落ちるとその宿主から逃げるように神経に沿って神経を壊しながら移動します。なので神経に沿って皮疹が出るわけです。その時に1番多いところが胸椎のレベル、すなわち肋間神経に沿って逃げていきます。肋間神経は体の体部を帯のように支配している神経なのでそこに現れやすいことに因んで、帯状疱疹と名付けられました。

厄介なのはその後その神経がボロボロになったことでずっと痛い状態、それがPHNということです。

という事で、帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛は全く別の病態と考えて良いわけです

症状

急性期　すなわち帯状疱疹
発疹と水疱: 体の片側に帯状に広がる発疹と水疱が現れます。

 激しい痛み: 発疹の出現前から神経痛が始まることがあり、刺すような、焼けるような痛みが特徴です。

慢性期　3ヶ月以上経過　帯状疱疹後神経痛

刺すような痛み、焼けるような痛み、鋭い皮膚症状から触れるだけで強い痛みを感じる神経的な痛みに置き換わってきます。（触覚過敏）。
痛みは断続的であり、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

 

急性期は赤より

慢性期すなわち帯状疱疹後神経痛は緑から青よりという感じです

- **リスク要因**:
- 高齢者（特に60歳以上）
- 重度の帯状疱疹
- 発疹が広範囲にわたる場合

 

 治療法

やっぱり神経ブロックでしょう！ 痛みの伝達を阻害するための神経ブロックでしか戦えないのでは？と思います。特に硬膜外ブロックや神経根ブロックはある程度戦えます。星状神経節ブロックも一役買います。でも痛みは残る事が多いです。

(細かいブロックの内容はよく使用するブロック5選でまた)

ブロックで効果あって、痛みのでている神経が特定できたらパルスへ移行する場合もあります。がそれでも痛みは残る残る・・・

そしたら次は薬物療法　まあ、神経ブロックと併用しますが

私はプレガバリンやノイロトロピンをまず使用して、アミトリプチリンやデュロキセチンなどの三環系抗うつ薬やSNRIをためし、ダメならガバペンチンやプレガバリンが痛みを軽減します。
 NSAIDs（非ステロイド性抗炎症薬）は主に急性期の帯状疱疹の段階で使用しますが、痛み方に応じPHN時にも使用します。
リドカインパッチやカプサイシンパッチも有効です。

あとはー

- 理学療法: 痛みを和らげ、機能を回復するための理学療法。
- 心理療法: 痛みと共に生きるための心理的サポート。

ですかね。

とにかく、PHNは難しい難治性の病態であることは間違い無いのです。

 

予防

これ絶対大事です！
ワクチンでもシングリックスを打ちましょう！

普通の水痘ワクチンではだめです！その理由はまた別の機会にでも

 

と言うように、帯状疱疹後神経痛はものすごく厄介な病態であるとともに一般的な疾患です。お困りの方は当院までお越しください＾＾