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特殊治療 XR療法(15)

[2024.01.01]

明けましておめでとうございます!

皆様はどのような年末をお過ごしでしたか?私はディズニーランドで過ごしましたが、最後の大仕事でした…

私の実家は東京の足立区西新井にありましたが母が高齢になり、母一人では手広すぎますし危険も伴うので上野のマンションに引っ越しをしました。実家はもう人手に渡り例年のように実家に集まるということがなくなってしまいとても残念な思いです。このように時代と共に色々な環境も変化していくのですね。

今思えば、実家をVR(バーチャルリアリティ)として残しておけば良かったと切に思います。そうすれば、いつでも実家の懐かしさを感じることができますし、もし母が認知症などになったときにそれを体験したら回復することなどあるのではないかと思っています。当院自体をメタバース化している様子はこちらからご覧ください。

https://youtube.com/shorts/LjjQ1QcZ_8c?feature=shared

 

さて、前置きが長くなりましたが特殊治療であるXR治療についてお話ししていこうと思います。

正直、この分野は私のもう一つの仕事でもあり、かなり深くまで掘り下げていきますのでおそらく、1月中はほとんどこの話になるかと思いますが、どうぞお付き合いください。

そもそもXRとは

XR(拡張現実)は、「拡張現実(AR: Augmented Reality)」、「仮想現実(VR: Virtual Reality)」、そして「ミックスドリアリティ(MR: Mixed Reality)」を含む総称です。これらは、現実の世界とデジタルの要素を組み合わせた体験を提供する技術です。それぞれの技術の特徴を簡単に説明します。

  1. 拡張現実(AR): 現実の世界にデジタル情報を重ね合わせます。例えば、スマートフォンのカメラで周囲を見ると、画面上に情報や画像が表示されるようなものです。ポケモンGOなどが代表例ですね。

  2. 仮想現実(VR): 完全にデジタル化された環境にユーザーを没入させます。VRヘッドセットを装着すると、現実世界から隔てられた仮想世界に入ることができます。後でご紹介しますMediVRなどが代表例です。

  3. 複合現実(MR): ARとVRの要素を組み合わせたもので、現実の世界と仮想のオブジェクトが相互に作用します。MRでは、仮想のオブジェクトが現実世界の物理法則に従って動くことがよくあります。現実世界で行えるので患者さんが行うには安全性の面では適しているかもしれませんが没入感はありません。

下の画面をご覧ください。当院でのリハビリテーションにVRやMRを行っているところです。

上は完全に没入しているので、モニターに写っている空間は完全にバーチャルです。下のものは実際の空間に写っていることがわかります。モニターに写っている画像は行っている人も目線を移していますのでその場でアドバイスができます。

              

他にはとのようなシーンでX Rが活躍できるかというと

  1. 手術支援: XR技術は、外科医が手術中に患者の内部構造をより正確に見るのに役立ちます。例えば、臓器の3Dイメージをリアルタイムで表示し、外科医がより正確な切開を行うことができます。

  2. 医療教育とトレーニング: 医療専門家の教育にXRが用いられることもあります。学生や医師が仮想現実の中で手術や診断のシミュレーションを行い、実際の患者を扱う前に技術を磨くことができます。

  3. 心理療法: PTSD(心的外傷後ストレス障害)や不安障害の治療にXRを使用することもあります。仮想現実を通じて患者を特定の環境に露出させ、治療者がそれを管理することで、症状を軽減させることができます。

  4. 疼痛管理: 一部の病院では、患者が痛みを感じる際にVRを使用して気を紛らわせる方法を採用しています。これは、特に小児患者に対して有効であることが示されています。

 

我々の疼痛業界で言えば一番の難関である痛覚変調性疼痛などや心理療法にも効果が期待できるのではないかと期待を寄せています。

さて、来週は当院のVRの使用例をご紹介致します。

 

 

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