特殊治療 動注療法(10)
皆様おはようございます。
11月があっという間に終わり早くも2ヶ月が経ちました。
来月から新しく新人が増えます。よろしくお願いします^_^
さて、痛みって辛いですよね。本当に辛いと思います。私が今までで一番痛かったのは痔の手術をして間もない直後に、胃腸炎になりお腹を壊した時です。
行くも地獄、行かぬも地獄
いや
前門の虎、後門の狼ならぬ肛門の狼
傷口が本当に痛くて、ウ◯コをするのが痛すぎて、麻酔をかけた状態でしか用をたせなかったことを覚えています。(当時の麻酔科の医局でかけた)
そんなのが、一番の痛みとなると人生で大した痛みを経験していないな。と思われる方もいらっしゃるかと思います。
でも、そこが痛みという厄介なものの本質。痛みは他人には理解できないということです。
そこでできる限り、医師として痛みを理解できるように多くの分類や解釈がされてきています。その中で痛みは3つに分類されています。
それは
①侵害受容性疼痛
②神経障害性疼痛
③痛覚変調性疼痛
です
①の侵害受容性疼痛は一般的な痛みで打撲や切り傷などで炎症に伴う痛みです。詳しくはまた別の機会にお話ししますが、この3つの中では比較的扱いやすい痛みに分類されます。
しかし、炎症がいつまでも治らず慢性化してしまったりすると厄介です
例えばヘバーデン結節や母指CM関節症、足底腱膜炎、外反母趾などは常に繰り返し使われることで、痛みは慢性化します。
初めはステロイドや局所麻酔の注射を行ったり、内服薬を使用したりしますがなかなか効果がない場合には、動注療法を当院ではおすすめしております。
※この治療方法は自由診療です
これは、痛みの原因部位にできてしまう異常な血管(モヤモヤ血管)を撃退する治療法です。人間の身体には生命を維持するのに欠かせない正常な血管だけでなく、病気の原因になってしまうモヤモヤ血管もできてしまうことが最近になってわかってきました。モヤモヤ血管ができている場所にピンポイントで薬液(イミペネム・シラスタチン)を注入しモヤモヤ血管を減少させます。
この治療法は、高い除痛効果が得られます。また、8割以上の患者さんにおいて効果が一時的でなく軽快に向かっていきます。当院でも2ヶ月間で10例ほど行いましたが、私も効果を実感しています。
この治療はオクノクリニックの奥野先生によって2014年に開発されたものです。
当院はオクノクリニックとライセンス契約を結び動注治療を行なっております。
国内ではすでに5,000人以上の方がこの治療を受けており、ほとんど副作用がでておりませんので、安全な治療として提供できます。治療に要する時間は2、3分ほどで、止血確認をしたらすぐ帰宅可能です。
本当に画期的な方法です。
当院でもすでに10名近くの方に行わせていただきましたが、実に効果的です。
手指や足の痛みでお悩みの方はぜひ動注治療をお試しください。
当院は今まで治らなかった痛みにできるだけ様々な治療を駆使して、改善を目指していきたいと思っています。
※肩や膝、体幹にはカテーテルでの方法が必要です。当院では行なっておりませんのでご興味がある方はお声掛けくだされば奥野先生をご紹介いたします。
来週は侵害受容性疼痛に対して行うもう一つの自由診療であるPRP治療についてお話しいたします。それではまた来週