薬で治まらない「神経の痛み」にアプローチ。
パルス治療(PRF)
神経を「焼かずに」痛みの信号を調整する、身体への負担が少ない治療法です。帯状疱疹後の痛みや坐骨神経痛などに対応しています。
パルス治療(PRF)とは
パルス高周波法(Pulsed Radiofrequency: PRF)は、痛みの原因となっている神経に対し、短い間隔(パルス状)で高周波を加える治療法です。
熱で神経を破壊しないメカニズム
従来の「高周波熱凝固法」は高温で神経を変性(凝固)させて痛みを遮断するものでしたが、PRFは42℃以下の温度で行うため、神経を焼くことはありません。発生する「電磁場」の作用によって神経の過敏性を抑え、痛みの信号が伝わるのを調整します。神経組織へのダメージが極めて少なく、安全性の高い方法とされています。
パルス治療(PRF)の主な特長
特徴1
神経への負担が少ない
温度を42℃以下に制御し、間欠的に電流を流すため、熱による神経組織の変性(破壊)を起こしません。そのため、治療後の感覚麻痺や運動障害といった副作用のリスクが低いのが特徴です。
特徴2
痛みの信号そのものを「調整」
パルス電流によって発生する電磁場が神経に作用し、痛みの伝達を抑制したり、痛みの原因となる炎症物質の放出を抑えたりします。神経障害性疼痛の改善が期待できます。
特徴3
日帰りで受けられる治療
皮膚を切開する手術ではないため、身体への侵襲(ダメージ)が少なく、治療後は少しお休みいただいた後に日帰りでご帰宅いただけます。
このような症状の方へ
帯状疱疹が治った後も、ピリピリとした痛みが残っている(帯状疱疹後神経痛)
坐骨神経痛があり、お尻や足の痛みが続いている
背骨の手術を受けた後も痛みが取りきれない
薬物療法を行っているが、神経の痛みが十分に改善しない
治療の流れ
1
診察・ターゲットの特定
症状に応じて治療の適応を判断します。超音波検査(エコー)を用いて、痛みの原因となっている神経の位置を正確に特定します。
2
局所麻酔・針の挿入
局所麻酔を行った後、エコー画像で神経と針先を確認しながら、専用の針を慎重にターゲットの近くまで進めます。
3
パルス高周波照射
専用機器を使用し、高周波(500kHz)をパルス状に照射します。温度が42℃を超えないよう管理しながら、電磁場を作用させます。
4
安静・帰宅

治療終了後は、院内で一定時間の安静(休憩)を取っていただき、体調に問題がないことを確認してからご帰宅となります。
メリットと注意点
メリット
メスを使わないため傷跡が残らず、身体への負担が少ない治療です
従来の熱凝固法に比べ、神経障害(しびれや脱力など)のリスクが低いです
効果は個人差がありますが、数ヶ月から半年ほど持続することが多いです
注意点
痛みを緩和するための対症療法であり、疾患そのものを完治させるものではありません
1回の治療で痛みが完全に消えるわけではなく、繰り返し治療が必要な場合があります
稀ですが、治療後に一時的な痺れや痛み、穿刺部の感染が生じる可能性があります
パルス治療(PRF) に関するQ&A
パルス治療は、神経を焼く治療と同じですか?
いいえ、異なります。従来の「高周波熱凝固法」は熱で神経を凝固させますが、本治療(PRF)は42℃以下の温度で行うため、神経を焼き切ることはありません。
効果はどのくらい続きますか?
個人差がありますが、数ヶ月から半年程度持続するケースが多いです。痛みが再燃した場合は、再度治療を行うことも検討可能です。
入院は必要ですか?
入院の必要はありません。局所麻酔を用いて行い、処置後は少しお休みいただいてから当日中にご帰宅いただけます。