診療報酬について
―診療報酬本体3.09%引き上げ、という数字の裏側―
最近のニュースで、
「診療報酬本体が3.09%引き上げられる」
という話題が出ました。インフレ対応としては約30年ぶりの水準だそうです。
数字だけを見ると、
「お、少し上がるのか」
と思われる方もいるかもしれません。
正直に言うと、最初に浮かんだ感想は
「やっと、ここまで来たか」
というものでした。
ここ数年、物価は目に見えて上がっています。
電気代、材料費、人件費。
日常生活で感じている変化は、医療の現場でも同じです。
一方で、診療報酬は基本的に「公定価格」。
自由に値段を決められるわけではありません。
どれだけコストが上がっても、
基本はその枠の中でやりくりするしかない仕組みです。
そう考えると、今回の引き上げは
「医療も、インフレの世界にいる」
とようやく公式に認められた、
そんな印象も受けます。
ただ、3.09%という数字を
そのまま“実感できるか”というと、
それはまた別の話です。
医療機関ごとに事情は大きく違いますし、
人件費や設備投資に消えていけば、
「余裕が生まれる」という感覚は
正直あまりないかもしれません。
それでも、この改定が意味を持つとすれば、
「医療を支える人たちの現実に、少し目が向いた」
という点ではないでしょうか。
医療は、
献身や我慢だけで回り続けられるものではありません。
続けていくためには、
きちんと続けられる仕組みが必要です。
今回の改定で、
何かが劇的に変わるわけではないと思います。
でも、「変えないといけない」という方向に、
ようやく舵が切られた。
その一歩として見るなら、
決して小さくはないのかもしれません。
数字に一喜一憂するというより、
これが「一度きり」で終わらないかどうか。
その方が、ずっと大事な気がしています。
そもそもクリニックレベルまで適応されるかどうかが。。
