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帯状疱疹 帯状疱疹後神経痛

[2025.07.07]

帯状疱疹後神経痛とは?

~皮膚が治っても残る「神経の痛み」~

皆様おはようございます。今週はいよいよペイン学会があります。私たちみしま痛み&リハビリクリニックは5つ演題を出しました。私はシンポジウムを行わせていただきます。

「帯状疱疹」と「帯状疱疹後神経痛」は別の病気です

まず最初に大切なのは、帯状疱疹(たいじょうほうしん)と帯状疱疹後神経痛(PHN)は別の病態であるということです。

 帯状疱疹とは

過去にかかった「水ぼうそう」のウイルス(VZV:水痘・帯状疱疹ウイルス)が再活性化し、神経を伝って皮膚に痛みと発疹が出る感染症です。一般的に皮膚症状は2~3週間で治ります

 帯状疱疹後神経痛(PHN)とは

帯状疱疹の皮膚症状が治ったあとに、3か月以上持続する神経痛が残る状態を指します。ウイルス感染によって神経が損傷され、慢性的に痛みが続いてしまう病態で、感染症というより神経障害性疼痛(neuropathic pain)に分類されます。

🔍つまり、帯状疱疹=ウイルス感染による皮膚・神経の急性炎症
帯状疱疹後神経痛(PHN)=ウイルスによる神経損傷が原因の慢性神経痛
というように、時期も原因も治療方針も異なる“別の疾患”なのです。

ただ、このPHNが本当に厄介でなぞも多い病態です

痛みも頑固で完治するには相当な時間がかかります

 

PHNの症状:皮膚が治っても痛みだけが残る

PHNの痛みは、以下のように非常に多様です。

  • 焼けるようなヒリヒリした痛み(灼熱痛)

  • 軽く触れるだけでも強く痛む(アロディニア)

  • 電気が走るような痛み

  • ズキズキ、ジンジンするような持続痛

  • しびれや知覚過敏

これは、ウイルスによって損傷を受けた神経が、誤って痛みの信号を送り続けてしまうことが原因です。

 

なぜ「帯状」? なぜ「片側だけ」?

帯状疱疹は、神経に沿って発疹が出るのが特徴です。ウイルスは脊髄の神経節に潜んでいて、再活性化するとその神経に沿って炎症が広がり、神経支配領域の皮膚に帯状の発疹が現れます。

神経は左右独立して存在しているため、症状は原則として体の片側だけに起こります。左右両方に出ることはほとんどありません。

 

誰がなりやすい?
  • 60歳以上の高齢者

  • 帯状疱疹の急性期に強い痛みがあった人

  • 発疹の範囲が広く、炎症が強かった人

  • 糖尿病、免疫力の低下がある人

治療はどうする?

PHNの治療には神経痛に特化したアプローチが必要です。ただし、帯状疱疹後神経痛に移行する前は炎症に対する治療が前提になります。

薬物療法
  • プレガバリン・ガバペンチン:神経の興奮を抑制

  • 三環系抗うつ薬(アミトリプチリンなど)

  • ノイロトロピン®:神経障害性疼痛に有効

  • リドカインパッチ・カプサイシンクリームなどの外用薬

神経ブロック

痛みの経路そのものを遮断する治療です。特に強い痛みに即効性が期待できます

しかし!またぶり返しますのでご注意を。何度も根気よく受けていくうちに痛みは快方に向かうk脳星があります。諦めないでください!

ワクチンで予防できる

帯状疱疹自体を予防することで、PHNの発症も大幅に減らせます。

シングリックス®(帯状疱疹ワクチン)は、50歳以上の方に推奨されており、PHNの予防にも有効です。


■ まとめ

比較項目 帯状疱疹 帯状疱疹後神経痛(PHN)
原因 VZVウイルスの再活性化 ウイルスによる神経損傷
症状 発疹+痛み 痛みだけが持続 神経痛
発症時期 急性(発症から数週間) 数週間以降
痛みの性質 炎症性疼痛 神経障害性疼痛
治療 抗ウイルス薬・鎮痛薬 神経痛用の薬物や神経ブロック

📌 一言アドバイス

「発疹は治ったのに、痛みが消えない」
それはもう「帯状疱疹後神経痛」という別の病気かもしれません。
できるだけ早く、専門的な治療を始めることが改善への近道です。

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